まるでお酒造りのようです。
こんな手間を掛かけた方法で温泉成分を抽出しています。
でも、私たちの下ごしらえは「大自然の仕込み」と比べたらほんの些細なことです。
天然の恵みを、丁寧にすくいあげているに過ぎません。
その99%は、長い年月を掛けて大自然が育んだものです。
でも、その残り1%にまじめにこだわって、生まれたのがofclayです。



至宝の青粘土

湧き出した温泉の熱水や噴気ガスが安山岩(マグマが冷えて固まった岩石の一種)を変質させ、
温泉地(別府)特有のモンモリロナイト系の青粘土が生み出されました。
この粘土が青く見えているのは、ミネラルが豊富な証。
鉄と硫黄の化合物である黄鉄鉱の微粒子が多く含まれているためです。
だから、ミネラルを取り出した後に残る粘土は、白土に変化します。
豊潤ミネラルの精製はこの青からはじまります。




大地の噴気

「噴気」とは、高温の水蒸気が自力で噴出するもの。
沸騰点(1気圧で100℃)を超えて、過熱蒸気になることもあります。
別府温泉の象徴とも言える、高く立ち昇る「湯けむり」。
これは噴気や沸騰泉の蒸気から生まれているもので、
二酸化炭素(CO2)・硫化水素(H2S)を含む自然の恵みの水蒸気です。





秘奥を極めた析出方法

先人たちは、藁ぶきの小屋に青粘土を敷き詰め、ミネラルの結晶を安定的に大量析出する技を編みだしました。
小屋づくりは「床づくり」、「小屋づくり」、「粘土入れ」、「噴気の取り入れ」の工程からなり、
約2ヶ月かけ熟練職人6名の手作業で行われます。
その技法は江戸時代から数百年経た今でも、全く変わっていません。
ミネラルの結晶化に不可欠なのは、屋内の温度と湿度を常に一定に保つ環境づくり。
藁ぶき小屋が作り出す天然のメカニズムは、現代の科学をもってしても真似することができないという訳です。
夏は25日、冬は40日から50日の時間をかけて、ミネラルの結晶は厚さ数センチになるまで、
小屋の中でゆっくりと成長していきます。





「至宝の青粘土」×「大地の噴気」

青粘土と噴気に職人の手を加え互いの長所が作用する時、結晶化が進むのです。
噴気は粘土の中を上昇するうちに冷えて液化し温水となり、
噴気に含まれる硫化水素は酸化反応し硫酸へと変容します。
硫酸は青粘土に含まれる鉄やアルミニウムと化合し、硫酸塩が生み出されます。
その結晶が表面に析出し出来たものが、温泉成分の凝縮結晶とも言える、天然のミネラル。
青粘土に含まれるミネラルはこうして磨き上げられます。
でも、まだここで我々が求める豊潤ミネラルが完成した訳ではありません。






結晶として析出したミネラル成分は、まさに「温泉水のクリスタル」。
実にさまざまな物質を含んでいます。
天然ミネラルの結晶をさらに「EnRich Mineral」へと導くのもまた恵みの温泉水。
最も理想的に融合するのが、ナトリウムと塩素の量が群を抜いて豊富な「塩化物泉」。
ここに天然ミネラルの結晶中の硫化物すなわち、アルミニウム、鉄、マグネシウム等のミネラルを混ぜ合わせることで、
まさに理想の温泉原型が築かれるのです。さらに熟成作業を繰り返す中で、
なじみ、とけあい、さらに深まり、基準値に適合する「EnRich Mineral」へと磨ぎ澄まされていきます。